石油タンカーは発電装置になる?故意に沈められる?役目を終えたタンカーはどのようになっていくのか

時事ニュース

 現在操業中の石油タンカーは数千台あり、毎年数百台が耐用年数の終わりに達しています。

廃棄される大型石油タンカーの数は2018年に記録的なレベルに達し、100隻以上の船が解体されました。大多数はバングラデシュ、インド、パキスタンのビーチに放置され、労働者によって解体されています。

 これらの巨大な船舶解体場でこの危険な仕事をしている人の平均寿命は、一般の人より20年低いと推定されており、業界は人権侵害の告発に直面しています。また環境運動家は、解体された船から浸出する有害物質と汚染物質について懸念しています。

発電装置として期待されているタンカー

 海の波というものは、とてつもないエネルギーだということをご存知でしょうか。

 実は世界では、巨大な石油タンカーの船体を使用して、海のうねりを電気に変換できる浮力発電所を作ることができると考えています。

 海水が上下にゆれる動きは、巨大なピストンのように機能します。この力を利用してタービンを回し、発電することができると考えられています。

 船体の大きさにもよりますが、チームはタンカーが10〜30メガワットの電力を生産できると考えています。

 1970年代、日本海洋科学技術センターは、船体に切り込まれた22の無底室の上部に空気タービンを使用したボート型ブイを建設しました。しかし、日本海で行われた船舶実験では、波から得られるエネルギーは少なく、期待には及ばない量だということがわかりました。

 けれど最近になり、シーメンスという会社が、より効率的な「ハイドロエア」タービンを開発しました。これによりタンカーを使った発電システムがより実現的になりました。

しかし、次の課題は、適切な船を手に入れること。中古の石油タンカーは安くはなく、老朽化し​​た比較的小さな船でさえ、公開市場で数百万ドルの費用がかかります。

あえて「海の底」に沈める

1985年以来、39隻のタンカーが米国沿岸で、1隻がマルタ沖で沈没しています。

 事故にあった石油タンカーは、事故後少なくとも40隻は、人工の水中礁を作るために故意に沈められています。

「適切に洗浄されれば、石油タンカーは水中に付着する物の表面が非常に大きくなり、寿命が長くなります」と、最近グローバルな研究機関であるSpecies360の科学部は言います。「多くの魚、軟体動物、さまざまな海藻を引き付ける可能性があります。」

難破船アモコミルフォードヘイブンスーパータンカーの周りの魚の群れ(クレジット:アラミー)

 沈められたタンカーのいくつかを訪れたダイバーからの報告によると、沈没したタンカーがロブスター、貝、バラクーダ、サメを含む豊かな多様性のある生物を呼び寄せ、住処にしているということが判明しました。1991年にイタリアのジェノヴァ沖で沈没したスーパータンカーMT Havenの残骸も、人気のダイバースポットになりました。事故で40,000トンの油が海に注がれましたが、それ以来、多種多様な海洋動物が生息しています。

 船は人々の荷物を運ぶという使命のもと建造されたが、その役目を終えてもなお、船の生きる場所が存在することはあまり知られていないであろう。

参考資料 BBCNEWS  http://www.bbc.com/future/story/20190627-turning-oil-supertankers-into-green-power-stations
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